インフルエンザ予防接種と他の予防接種の間隔

2023.12.01 ヘルスケア

インフルエンザ予防接種の後に他の予防接種は可能?

秋から冬場はインフルエンザの流行シーズンです。
対策として予防接種を受けている方も多いかと思いますが、他の予防接種を受ける場合に、どれくらいの間隔を空ければよいのでしょうか。代表的な予防接種を挙げて解説します。

ワクチンの種類

ワクチン同士の接種間隔は、各ワクチンの種類をもとに厚生労働省がルールを定めています。
以下は代表的なワクチンの種類です。

生ワクチン

  • どんなワクチン?
    毒性を弱めた病原体が入っています。注射と経口の2種類の接種方法があります。
  • 接種間隔は?
    注射生ワクチン同士を接種する場合に限り、27日以上の間隔を空けなければいけません。 経口生ワクチンや不活化ワクチンなどその他の種類のワクチンとの組み合わせでは、接種間隔の制限はありません。

不活化ワクチン

  • どんなワクチン?
    感染能力を失わせた病原体が入っています。インフルエンザワクチンは不活化ワクチンに属します。
  • 接種間隔は?
    異なるワクチン同士を接種する場合の、接種間隔の制限はありません。

mRNAワクチン

  • どんなワクチン?
    病原体そのものは入っておらず、病原体をつくるための遺伝情報(設計図のようなもの)を投与します。
  • 接種間隔は?
    組み合わせるワクチンの種類によって異なります。

新型コロナワクチン

国内では、mRNAワクチン、不活化ワクチンの2種類が存在します。
インフルエンザワクチンとの接種間隔の制限はありません。インフルエンザ以外のワクチンとの組み合わせについては、十分な安全性の検証が得られていないため、2週間以上の接種間隔を空ける必要があります。

日本脳炎予防接種

不活化ワクチンです。インフルエンザワクチンとの接種間隔の制限はありません。

帯状疱疹ワクチン

生ワクチン、不活化ワクチンの2種類が存在します。いずれもインフルエンザワクチンとの接種間隔の制限はありません。
生ワクチンを接種する場合、他の生ワクチンと組み合わせる場合は、27日以上の間隔を空けなければいけません。

麻しん風しん混合ワクチン

生ワクチンです。インフルエンザワクチンとの接種間隔の制限はありません。
他の生ワクチンと組み合わせる場合は、27日以上の間隔を空けなければいけません。

まとめ

インフルエンザ予防接種は不活化ワクチンですので、他の予防接種との間隔は制限されていません。
ただし、接種後の副反応などで体調が優れない場合は、体調を整えるか、医師に相談したうえで次の予防接種を受けましょう。

<参考>

厚生労働省 ワクチンの接種間隔の規定変更に関するお知らせ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou03/rota_index_00003.html

厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0037.html